チューニングの定番とも言える車高調ですが、様々なメーカーから幾つもの商品がリリースされているため、どれを買えばいいのか迷ってしまいますよね。
家族での使用や、ひとり乗車がほとんどなど使用環境や、どれくらい車高を下げたいのかなど目的もオーナーによって異なりますし、全ての人に共通してオススメできるものはなかなか存在しません。
そこで今回は特にこれから車高調を購入を検討しておられる方に参考になるよう、車高調購入時にどこをポイントに選べば良いのか、押さえておきたい9つのポインを紹介していますので参考にしていただければ幸いです。
DIYで車高調を取り付けされる方は以下の記事もご覧ください
1:車高調の選び方
車高調は様々なメーカーやショップからリリースされています。
テインやHKS,BLITZのような有名なメーカーもあれば、ショップオリジナルの商品も様々です。
まずは、自分の車の使用について知り、車高調を導入する目的をはっきりさせておくなら、いろんな商品を比較検討しても、失敗せず自分に合った車高調を見つけることができるでしょう。
自分の車のスペックを知る
車高調を購入する前にまず、自分の車がどういった仕様なのかを知っておく必要があります。
車高調選びにおいては、サスペンションのタイプや、最低地上高を知っておくなら、どんなものを買えば良いのか選択しやすくなります。
特に最低地上高が何センチなのかはとても重要なポイントです。
最低地上高を調べるには、トヨタやホンダなどのメーカーのホームページから車種を選択し仕様諸元のところに記載されていますので、そちらから確認することが出来ます。
目的を明確にする
車高調を導入する目的をはっきりさせておくなら、商品を選びやすくなります。
車高の低さでしょうか? ロールを抑えること、費用を抑えるなど いくつか求めている物があるとしても優先順位も明確であるなら商品を見つけやすくなります。
主に自分が何を目的として車高調を入れるのかをハッキリさせておきましょう。
では次に目的別に車高調選ぶ時のポイントを考えましょう。
2:ネジ式か、全長式か?
車高調は大きくネジ式か全長式(フルタップ)の2種類に分類することが出来ます。
それぞれのメリットデメリットとしては以下のものをあげるとが出来ます。
ネジ式 | フルタップ | |
メリット |
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デメリット |
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価格は安いが、下げ幅に限界があるネジ式車高調
ネジ式車高調の場合、スプリングのロワシートを回して車高を下げることができるのですが、この時、車高が下がると共に、サスペンションの”ストローク”が下げれば下げる程、短いものになって行きます。
そうなると、走行中に段差などで底つきしやすくなり、このような理由によりネジ式車高調にはローダウンに限界があると言えます。
- 調整に時間はかけたくない
- 安価にローダウンしたい
- 車高はそこまで低くする必要がない
値段は高いが、十分なダウン量と乗り心地のフルタップ式
フルタップ式は、ネジ式とは異なりサスペンションと車両のナックルアームの取り付け部分であるブラケットとアブソーバー本体の位置関係を上下させることで、車高の調整を行います。
車高を下げてもサスペンションのストロークが十分確保されているため乗り心地を悪化させることなくローダウンすることが可能です。
また、フルタップ商品の多くは多機能なものが多く、大抵の場合減衰調整が可能で、調整式のピロアッパーマウントが装備されていたり選択可能な場合もありますのでスポーツ走行をされる方であればフルタップ式の一択と言えるでしょう。
- ガッツリ車高を下げたい
- 乗り心地は悪くしたくない
- 車のセッティングを楽しみたい
- スポーツ走行を楽しむ方
3:価格で選ぶ
安い物だと5万円台からでも車高調が買える時代になりました。 ある程度ローダウンできれば良いと言うのであれば、とにかく安いものを選ぶというのも一つの手と言えるでしょう。
ただし、物によってはアッパーマウントを純正のものを使用するタイプがありますので、マウントがヘタっているならそれらの部品代も加算される事になります。 ご自分の車のコンディションに合わせて車高調のタイプを慎重に選ぶ必要があります。
また、ショップなどで交換を依頼するのであれば、交換工賃が発生します。さらにアライメントの調整もとなると、それなりに費用が加算できますので、車高調を導入するにはそれなりの心積もりも必要になってくるでしょう。
4:下げ幅で選ぶ
どこまで車高を下げたいのか明確な数値を考えておく必要もあります。 自分の車のタイヤハウスのボディー上部とタイヤのクリアランスを測り、何センチ下がれば理想とするものになるかメジャーなどで計測することをお勧めします。
とはいえ車高は好きなだけ下げる事ができるわけではありません。 道路運送車両法で最低地上高を確保する事が定められているからです。
どの車もカタログ値に、最低地上高というものが記載されています。
これは地上から車両を測定する箇所で一番低い部分になり、車により異なりますがメンバーだったり、マフラー部分だったりします。
大抵、純正の最低地上高は15cm前後となっていますので6cmも下がる車高調であれば十分だと言えるでしょう。
5:保証期間で選ぶ
見過ごしがちかもしれませんが保証期間はしっかり抑えておきたいポイントと言えるでしょう!
車高調のダンパーは特に消耗が早く、純正のダンパーよりも早いサイクルで交換、もしくはメンテナンスが必要なものが多いと思います。
新品を買ったとしても案外早くオイル漏れを起こしたりもします。
最近ではオーバーホール対応のものがほとんどですが、買い換えるよりは安いとはいえ、大体1本2万円前後と費用もそこそこ…
1台分ともなれば8万円…そうなれば新しい車庫調を買った方がいいですよね
ですから、もしもオイル漏れなどのトラブルの時に、保証で直してもらうに越した事はありません。
とはいえ保証期間は各メーカーによって様々です。
そもそも保証がないものもあれば、3年保証というかなり長期間保証してくれるものもあります。
長く使用する予定であれば保証期間が長いものを購入することをお勧めします。
6:スプリングの硬さで選ぶ
バネレートという1mm縮むのに何キロの力が必要かを数値で表したものが用いられ kgf/mmという単位で表します。
コンパクトカーや普通車サイズであれば純正のバネレートが前後とも2k〜3kほどに設定さいますので、どの様な乗り心地にしたいかで、バネレートを選ぶ必要があります。
数値が高いほど硬いバネになりますので、その分乗り心地も硬くなり、シャキッとしたものになります。
ストリートユースの商品のバネレートは、大体純正から10%ほど高く設定されています。
なるべく乗り心地の変化を少なくしたいのであれば純正に近いバネレートを選ぶ方が良いでしょう。
7:減衰力調整
車高調には、ダンパー調整機能が付いているものがあります。
これはダンパーの減衰力を調整できるもので、バネが伸び縮みする動きを抑える役割があります。
柔らかいとふわふわした乗り心地になりますが、硬くするとゴツゴツした乗り心地になる反面、動きがキビキビした方向に調整可能になります。
街乗りしかしないというのであれば、減衰固定でも十分だと思いますが、街乗りも、ワインディングでの走行もする方や自分好みの味付けにしたい方は、減衰調整式のものを選ぶと良いでしょう。
商品ごとに調整が10段だったり多いもので10段というものもありますが、段階の多さと減衰力調整量の広さは構造上無関係のようで、個人的にはあまり細かくても1段ごとの変化を体感する事は無いので10段以上あれば十分だと思います。
8:キャンバー調整
タイヤのキャンバー角を調整出来るタイプがあり、これは車を正面から見た時の、地面に対するタイヤの角度のこと言います。
大抵の場合はナックルとサンペンション取り付け部のキャンバーボルトを使用することで微調整が可能になりますが、 調整式のピロアッパーマウントにより、さらにアライメントの調整幅が広がります。
キャンバーをつけたい、 調整幅が欲しいというのであれば調整式ピロアッパーマウントのものを選びましょう!
9:アッパーマウントの種類で選ぶ
車高調のアッパーマウントの種類は、主に3種類選ぶことができます。
純正アッパーマウント:
純正の物を取り外すか、新品を取り付ける形になります
メリットとしては金額も安く、3種類の中で一番乗り心地の変化が純正と比べて少ないのでなるべく乗り心地を硬くしたくないというかたにオススメです。
デメリットとしては、純正アッパーマウントが経年劣化が見られるなら、新品を購入する必要があるので結果的に費用がかさむ点があります。
強化ゴムタイプ:
こちらのメリットとしては、純正よりもキビキビしたハンドリングになるという点です。 それでいてピロアッパーよりもマイルドですのでマウントの種類で迷ったらこちらの強化ゴムタイピの物を選ぶことをオススメします。
ピロアッパー:
メリット 3種類の中でも一番ハンドリングがダイレクトになります。リジットマウントも同じく、ラバーを介す事なく路面のインフォメーションが伝わる形になります。
デメリットとしては乗り心地はゴツゴツしたものになりますので、乗り心地重視の方は避けた方が良いでしょう。
まとめ
今回は特にこれから車高調を購入を検討しておられる方に参考になるよう、車高調購入時にどこをポイントに選べば良いのか、押さえておきたい9つのポインを紹介しました。
一人で乗ることが多いのか、家族が乗るのか? また、どれだけ車高を下げたいのかなど使用環境や目的も様々だと思います。
私も経験がありますが、買った後で「失敗した!」というようなことにならないように今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。