今回は、失敗しないエンジンオイルの選び方と、オススメの商品をご紹介したいと思います。
車のエンジンオイルはお店に「お任せ」という方がおられる一方で、オートバックスなどカー用品店で自分でオイルを選んで交換してもらうという方も多いと思います。
でも、商品もかなり豊富にあると、何を基準にどんなオイルを選べばいいのかわからないですよね。
オイル選びに関して、自動車整備士の観点も含めて今回の記事をまとめてみました、単刀直入にまずオススメのオイルとその理由なども説明していますので、よろしければ参考にしていただければと思います。
記事の最初にエンジンオイルの選び方について3つのポイントを説明しています。説明が不要な方は目次からそれぞれのオススメに進んで頂ければ見ることができます。
2級自動車整備士として約20年に渡り、車に関わってきた者としての観点で情報をお伝えします。私自身まだまだ勉強すべき事が沢山ありますが、参考にしていただければ幸いです。
- 自分の車に合う良いオイルを知りたい
- どんなエンジンオイルを買おうか迷っている
- 車を長く大切に乗りたいと思っている
自分の車にあったエンジンオイルの選び方
車に合ったエンジンオイルを選ぶには、3つのポイントがあります。
SAEグレードを確認
SAEとは、エンジンオイルの粘度を数値化したもので「0w-20」「5w-30」「10w-40」といった表記で、低温と高温時の性能を表したものです。
「0w」のようにwの前にある数字が小さいほど、冷寒時のエンジン始動性が良く、「20」のような後の数字は高温時の特性を表し、数値が高いほど高負荷、高回転に耐え得る仕様となっています。
近年では、省燃費のためほとんどの車両が0w-20が標準となっています。しかし同じ車であっても乗り方や環境も異なり、山道や高速走行が多い方もいます。そこで0w-20が標準ではあるものの、5w-30の粘度グレードも入れることができる車両も多いです。
ご自身の車の使用環境に合った粘度を選択することをおすすめします。
APIグレードを確認
エンジンオイルには大切な役目があり、それには潤滑、防錆、緩衝、冷却、密閉、洗浄など様々です。
これらの役割も全てのオイルが同レベルに行っているわけではなく、性能差があり、その差をグループ分けしたものがAPI規格になります。
ガソリンエンジン用においては、全てアルファベットのSから始まりZに近い方が、より性能の高いエンジンオイルとなっています。
SMグレード以上であれば、十分な性能を持っていると言えますので、この辺りを基準を目安に選んでみることもできるでしょう。
APIグレード | 出典:JAF |
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SP | 2020年制定。SNに比べて、省燃費性能や耐エンジンスラッジ、清浄性等を強化。 |
SN | 2010年制定。SMに比べて、省燃費性能の持続性のさらなる向上や触媒保護性能を強化。 |
SM | 2004年制定。SLに比べ、浄化性能・耐久性能・耐熱性・耐磨耗性に優れている。 |
SL | 2001年度制定。SJに比べ、省燃費性の向上(CO2の削減)・排出ガスの浄化(CO、HC、NOxの排出削減)・オイル劣化防止性能の向上(廃油の削減・自然保護)があげられる。 |
SJ | 1996年型以降の車に適応。SHの性能を向上。さらに蒸発性、せん断安定性に優れる。 |
SH | 1993年型以降の車に対応。SGの性能に加え、スラッジ防止性、高温洗浄性に優れる。 |
ベースオイルを確認
エンジンオイルは添加剤とベースとなるオイルによって構成されています。
そしてベースオイルの種類は3つあり、鉱物油、部分合成油、化学合成油とに分類されています。
化学合成油にもいくつか種類があり性能や価格もかなり違ってきます。
旧車と呼ばれるような年式でなければ、「化学合成油」や「合成油」「full synthetic」と表記されているものを選ぶようにしましょう。
合成油に関しての詳細は下記の記事を参考になさってください
0w-20 ならこれ!
軽自動車や、普通車といった現在のほとんどの車は0w-20の指定車両となっていると思います。
通勤や買い物メインでの使用で街乗りがほとんどであるなら、以下の6商品を選んでおけば間違いはないでしょう。
おすすめする商品は、全て高性能、高品質のエンジンオイルとなっていますので安心して選んでいただけると思います。
オススメポイント | ガルフはアメリカのニューオーリンズ発祥のオイルメーカでレースシーンにも積極的に参加しています。この商品は高級ベースオイルであるエステルを使用し、さらにPAO を使用することで 200以上の粘度指数となっています。これは一般的な0W-20 と比較して低温時でも始動性能が優れていながら、高温時でも粘度を保つことができる安定したエンジンオイルに仕上げられています。 |
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分類 | Full Synthetic(PAO+VHVI) |
API | SN |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
オススメポイント | テレビCMでも有名ですが、石油元売業者として世界で6番目に入るほどの規模です。そのエネオスが出しているオイルの中でも高性能のグレードとなっていて、騒音、振動を軽減することによる乗り心地と、省燃費性と加速性の性能を従来の製品よりも向上させたオイルとなっています。 |
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ベースオイル | 化学合成油 |
API | SP |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
オススメポイント | 具体的な成分は表記されていませんが、「エンジン寿命を延長し、車齢に関わず傑出したエンジン保護性能を 発揮します。モービル スーパー 3000 は、過酷な低温走行下でもスラッジ、錆び、腐食に対して、傑出 した保護性能を発揮します」とあり油温が約200°でも、油膜切れやオイルの酸化による粘度上昇を起こさない、エンジンオイルとなっているようです。 |
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分類 | 合成油 |
API | SP |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
オススメポイント | EDGEは他社の商品にはない、独自の液体チタンを配合し「強靭な油膜を形成し、カストロール史上最高のパフォーマンスを発揮するエンジンオイル」と謳っているほど、強い皮膜を形成するオイルとなっています。それにより,摩擦を約15%低減し、オイル皮膜を形成主要競合商品と比べ45%油膜が強化され、エンジン内部の金属同士の接触を減らします |
---|---|
ベースオイル | 全合成油 |
API | SP |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
オススメポイント | 日本のオイルメーカーで、2013年から販売を開始しています。モータースポーツSUPER GTにも積極的に参加しレース活動からのフィードバックにより継続的な研究開発を確立し品質改善への努力が払われています。こちらの商品はベースオイルにVHVIにPAOが配合された化学合成油となって基本特性が高く、良好な始動性と省燃費性を確保しつつも、強靭な油膜性能、潤滑性能を発揮します。 |
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ベースオイル | 100%化学合成油(PAO+HIVI) |
API | SP |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
オススメポイント | 日本のケミカル製品の総合メーカー。省燃費車で発生しやすいプレイグニッション(異常燃焼)や直噴エンジンなどで発生するススによる摩耗に対応しつつ、省燃費性とエンジン保護性能を両立させた商品となっています。 |
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ベースオイル | 全合成油 |
API | SM |
4L缶 | × |
20L缶 | ○ |
コスパ |
ハイブリッド車ならこれ
ハイブリッド車やアイドリングストップ車は、エンジンの始動と停止を繰り返す過酷な使用ゆえに専用のエンジンオイルがおススメです!
ハイブリッド車のエンジンオイルに関しての詳しい情報は以下の記事を参考になさって下さい。
オススメポイント | GULFのハイブリッド専用エンジンオイルには“コンプレックスエステル”がベースオイルに採用されており、このオイルの特徴とて、分子構造にマイナスの極性を持つ分子を有するため、金属摺動面に吸着する性質がある。つまりオイルが磁石のように金属面にくっ付いて油膜を保つ為、ドライスタート時や、高負荷時にも油膜切れしにくく、優れた潤滑性を持つことができるようになっています。 |
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ベースオイル | 部分合成油 VHVI |
API | |
4L缶 | △ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
オススメポイント | MAGNATEC Hybridは、インテリジェント分子が磁石のようにエンジン内に吸着し強力な保護膜を形成します。加えて、ベースオイルに低温流動性に優れた全合成油を採用することで、エンジン始動時は勿論、エンジンオイルの温度が低い状態の走行においても、エンジン内部の金属面の摩耗を劇的に抑制し、エンジンを確実に保護します。従って、エンジンを長時間にわたって良いコンディションに維持することができます。 |
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ベースオイル | 全合成油 |
API | SP |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
オススメポイント | 日本のオイルメーカーで、2013年から販売を開始いしています。モータースポーツSUPER GTにも積極的に参加しレース活動からのフィードバックにより継続的な研究開発を確立さらなる品質改善への努力が払われています。こちらの商品ベースオイルにVHVIにPAOが配合された化学合成油となって基本特性が高く、良好な始動性と省燃費性を確保しつつも、強靭な油膜性能、潤滑性能を発揮します。 |
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ベースオイル | 100%化学合成油(PAO+HIVI) |
API | SP |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
5w-30ならこれ
オススメポイント | 5W-30 指定車,ターボ対応となっています。GT20と同じく級高級ベースオイルベースオイルであるエステルを使用し、さらにPAO を使用することで 200以上の粘度指数となっています。低温時でも始動性能が優れていながら、高温時でも粘度を保つことができる安定したエンジンオイルに仕上げられています。 |
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ベースオイル | Full Synthetic(PAO+VHVI) |
API | SN |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
オススメポイント | エンジン部品をオイル交換まで 最長約16,000 kmの間保護するために、傑出したエンジン保護性能と省燃費性能を 発揮する先進の高性能合成エンジンオイルとなっています。これは通常の交換時期の3倍の期間となっていますが、いずれにしても交換サイクルは短いものに保つ方が良いと思いますが、ロングライフな設計となっているようです。 |
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ベースオイル | 合成油 |
API | SP |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
オススメポイント | EDGEは他社の商品にはない、独自の液体チタンを配合し強靭な油膜を形成し、カストロール史上最高のパフォーマンスを発揮するエンジンオイルと謳っているほど、強靭な皮膜を形成するオイルとなっています。それにより,摩擦を約15%低減し、オイル皮膜を形成主要競合商品と比べ45%油膜が強化され、エンジン内部の金属同士の接触を減らします |
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ベースオイル | 全合成油 |
API | SP |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
オススメポイント | エンジンオイルのスペックは、TAKUMIモーターオイルの主力商品である【HIGH QUALITY シリーズ】をベースに、よりストリートにおける 耐久性を高めた仕様にグレードアップしております。具体的には潤滑性能や耐摩耗性能、冷却性能などを向上させた上位モデルとなります |
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ベースオイル | 100%化学合成油(HIVI) |
API | SP |
4L缶 | ○ |
20L缶 | ○ |
コスパ |
まとめ
今回の記事では失敗しないエンジンオイルの選び方と、オススメの商品をご紹介しました。
まずオイルは自分の車のオイルの指定と、仕様環境を考慮し
- SAEグレードの確認と
- APIグレードの確認
- ベースオイルの種類を確認
以上の3つを考慮し購入するようにいたしましょう。