今回は、ユーザー車検で実際に陸運局で車検を通してきましたので、ユーザー車検の6ステップと車検合格までのポイントと注意点をご紹介していきます。
自分で車検するとなるとハードルが高いように思えますが、実はポイントさえわかっていればユーザー車検は誰でも意外と簡単にできるものなんです!
実際に神奈川県相模陸運局で車検を通した時の画像を交えながら、ユーザー車検合格までのポイントをわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考になさってください。
- 陸運局での注意点
- 車検の流れ6つのステップ
- 車検を通すポイント
車検を通すための注意点
車検を通すために注意すべき事が3つあります。
必要書類の準備と予約
車検は予約がなければ受け付けてくれません!
ですので、必ず軽自動車検査予約システムから予約して車検に臨むようにしましょう。
予約方法についてはこちらの記事を参考になさってください。
また当然ですが、車検時に必要な書類が揃っているか、事前に確認しておきましょう。
- 車検証
- 自賠責保険(旧)
- 納税証明書
- お金(自賠責も含めて35000円)
初心者はツナギで行くな!
陸運局でスムーズに車検を通すポイントの一つは、素人感を出すことです!
陸運局の方は基本親切なので、親切に色々と教えてくれます。
しかし、ツナギの作業服で陸運局に行ってしまうと、「いつもきている業者の人」に見えてしまいます。
すると当然ですが、周りからは
検査ラインを下見するべし!
ユーザー車検に慣れていない方は、事前に車検の様子を下見しておきましょう!
検査ラインでは、どんな検査をどんな順番で行うのか流れを把握しておくならスムーズに通すことができます。
見学するのは「面倒だな」とか「時間が余分にかかる」と思われるかもしれませんが…
見学コースから見た検査ラインの風景です↓
スムーズにユーザー車検を通すためには見学コースを事前にチェックしておきましょう!
予備テスター
これは、民間の点検工場が行なっている車検に合格するかの事前のチェックのことで、陸運局で車検を通す車屋さんの多くも、この予備テスター屋さん(陸運局周辺にある)を利用しています。
チェック項目は主にヘッドライトの光軸や、タイヤのサイドスリップ、排気ガス、スピードメーターを事前に車検時の基準値内にあるかを確認するものです。
予備テスターは必ずやらなければいけない、という事はありませんが、やっておいた方が結果的に時間の節約になると考えています。
特に、混雑時に検査ラインに入ったは良いものの、光軸等で不合格になればテスター屋さんで調整してもらい
再び検査ラインに並び直すことになってしまいますので、余計に時間と手間がかかってしまいます。
特にユーザー車検に慣れていない方は予備テスターの利用をお勧めします。
予備テスター全ての項目を事前にテストすることもできますが…
排気ガスや、スピードメーターの調整はタイヤのサイズ変更やエンジンのチューニングを施している車両でない限り必要ないでしょう。
- ヘッドライトの光軸とサイドスリップの調整の2点のみで十分
- 費用は上記2点の調整で¥2000~¥3000ほど
車検当日の流れ
いよいよ本題のユーザー車検を通すための検査ライン入りたいと思います。
実際の車検当日の工程を、4つのステップに分けて説明していきたいと思います。
ステップ1: 書類記入
持参する必要書類(車検証、自賠責保険(旧)、納税証明書)に加え
陸運局でもらって記入する書類が3枚あります。(軽自動車検査協会のサイトに車検時に必要な書類が記載されていますのでご確認ください)
①継続検査申請書:ナンバープレートの番号と使用者名、住所を記入
②重量税納付書:重量税の金額を記入
③検査票の記入:赤枠で囲んだ部分の記入を行います。これは検査ラインでの合否を印字する用紙になります。
④点検整備記録簿:陸運局で購入し、自身の車の点検状況を記入します。問題なければレ点で記入します。
ステップ2: 料金の支払い
ユーザー車検でも税金や保険料などの支払いが発生します。
払わなければならないものとしては、重量税、自賠責保険、検査手数料の3つです。
重量税…
基本金額は¥6,600です。
初年度登録から13年以上経過車は¥8,200 18年以上¥8,800となります。
上限は¥8,800ですが…年式やエコカー減税が適用されるかで料金が変わってきますので軽自動車検査協会の重量税紹介サービスで確認なさってください。
重量税に関しては「印紙」を購入重量税の用紙の所定の場所に貼る必要がありますが、どこに貼れば良いかわからなければ、印紙を購入した際に聞いておきましょう。
自賠責保険…基本的にどこの陸運局でも自賠責保険を掛けることができます。
保険料は2022年度は24ヶ月で¥19,730(軽)
来年の車検時まで自賠責をかける必要があり、車検切れでない限り24ヶ月分の金額を支払えば大丈夫です。
保険をかける際、「変更はないか?」と尋ねられますので、住所氏名に変更がない場合はそのままで大丈夫です。
検査手数料…一台につき¥1800
継続検査申請書を受付に渡して料金を手数料支払い窓口で1800円を支払います。
ステップ3: 車検受付
必要な書類と料金の支払いが全て済みましたら、車検の受付に全ての書類を揃えて提出します。ここでは、書類が揃っているか、予約の確認をしてもらいます。
車検終了時に出す窓口と隣り合って間違いやすいですので、“受付”と表示してある方へ提出しましょう。
ステップ4: 検査ラインへ
それでは、いよいよ検査です。
私が車検を通した日は雨でしたので、見にくい画像となっていますがご容赦ください。
レーンは2つありどちらに並んでも大丈夫です。
保安装置等の確認
まずは保安装置と呼ばれるライト周りの点検です。
これは検査員の指示に従い、ライトを点けたりブレーキを踏んだりして点灯状態の確認を行います↓
ライトの点検が終わると、ボンネットを自分で開けておきます。
その後検査員の方が車の車台番号とエンジンの型番を確認しますので、それが終われば次の排気ガステスターに移行します。
この点検でのよくある見落としポイントは、フロントガラスに何か貼ってあってるとで検査基準に引っかかってしまいます。
例えば、フロントガラスに古い検査ステッカーや、サイドウィンドウにフィルムなどが貼ってあると車検に通りませんので、ラインに並ぶ前にちゃんと剥がしておきましょう。
排気ガスチェック
排気ガスのチェックは、ガソリン・エンジンの排気ガス中に含まれるCO(一酸化炭素)とHC(炭化水素)の濃度を測定します。
測定装置の先端をマフラーの出口に差し込み、自動で測定を開始してくれます。
ここでは簡単に表現すると、排気ガスがキレイかどうかをチェックするのですが
エンジンが冷えた状態で検査してしまうと、マフラーの触媒が十分に機能せず意外と不合格になりやすいのでご注意ください。
ポイントは、エンジンを十分に暖機した(暖まった)状態でテスターをマフラー出口に差し込むことです。
排気ガスの検査が終了しましたら、検査票を記録器に差し込み合否判定を印字します↓
サイドスリップ
サイドスリップとは…タイヤが1m転がる時に、どれくらい横方向にズレているかを検査するものです。
合格のためのポイントは、テスターの上を通過するときは決してブレーキを途中で踏んだりせずにゆっくりとハンドルを真っ直ぐに動かさずに進むことです。
スピードテスター
スピードテスターでは、ローラー上でタイヤを空転させ、メーターが40km/hの時にパッシングをして実際の誤差を調べます。
ローラー上で加速すると、実際の道路とは違い急激に速度が上がってしまいます。
ゆっくり加速して40km/hに安定させることが合格のポイントとなります
ヘッドライトテスター
次にヘッドライトの光軸(光の向き)のテストです。
そのままの場所で、前方にヘッドライトの光の強さと向きを検査する機会が自動で出てきて、ライトの向きは基本的に下向きで検査します。
光軸検査は不合格になりやすいところでもありますので、先に述べましたように前もって予備テスター屋さんで調整してもらってから検査に臨むようにしましょう。
合格のためのポイントとして、ヘッドライトが経年劣化で黄ばんでいる場合は事前にコンパウンドで磨き光量がアップするようにしておきましょう。
また、検査当日が雨の場合はヘッドライトの雫を雑巾などでしっかり拭き取っておきましょう。
左右のライトの合否がモニターに表示されます↓
ブレーキテスター
ヘッドライトの検査が終わりましたら、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)とフットブレーキ(4輪)の効きの検査を行います。
この検査も、ヘッドライトと同じ場所で行いますので、そのまま指示があるまで待機し
モニターの指示に従ってブレーキのテストを行います↓
ここでのポイントは、パーキングとフットブレーキを間違えない事ぐらいですが…
私が車検した当日は雨でしたので、フットブレーキが滑って一度は不合格になってしまいました…
このような場合は、検査員の方が機械を操作しもう一度、検査してくれますので慌てずにその場で待機しておきます。
再度検査を行い無事に合格することができました↓
ブレーキテスターでのポイントはゆっくり強く踏むことです。
運転席のシートポジションを前気味にして、しっかりブレーキを踏み込めるようにしておきましょう。
リフト上での検査
最後に車両に乗ったままリフトアップし、検査員の方が車の下回りをチェックします。
この時、検査員からの指示がありパーキングブレーキをかけ、ヘンドルを左にいっぱい切った状態でエンジンを切ります。
そして、リフト上でハンドルを右に切ったりしますのでキーをACCかONにします。(←ハンドルロックがかからないように)
ここではハンドルを動かすことと、ライトを点ける操作(ナンバー灯確認のため)をするぐらいですので、あとは待っていれば検査が終わります。
検査ライン終了
これで全ての検査が終了です!
陸運局によっては、リフトでの検査が終わるとすぐに新しい車検証と検査ステッカーを手渡してくれるところもあり、そのような場合はあとは帰宅するのみとなります。
しかし、ほとんどの陸運局では車検証交付のために受付で手続きをする必要がありますので、次のステップに進みましょう。
車検証交付
検査が終了し、全てが合格しましたら新しい車検証を交付してもらうためにもう一度、事務棟の窓口に行き書類を提出します。
- 車検証(旧)
- 自賠責保険(新旧)
- 納税証明書
- 検査票(全て合格が印字してあるもの)
- 重量税納付書
- 継続検査申請書
上記の書類をまとめて受付に提出します↓
新しい車検証と検査ステッカーが交付されますので、新しい車検証の名前住所が間違っていないか確認し間違いなければ全て終了です!
まとめ
今回は、ユーザー車検の通し方について画像を交えながら紹介いたしました。
車検は難しいイメージですが、実際は意外と簡単にユーザー車検を行うことができます。
ご自身でユーザー車検を検討しておられる皆さんの参考になれば幸いです。